女性の方は毎月の生理で何かしらの不調を感じている方が多いと思います。
今回はそんな症状に効果があると報告のある栄養をご紹介します!
PMSとは
PMS(月経前症候群)は生理前に心や体に不調が出現する状態です。
生理前3〜10日前から症状が現れ、生理が始まると消失するのが特徴です。
PMSに効果的な栄養素
カルシウム
Arab Aらによる報告では、PMS患者では血清Ca値が低い傾向にあり、またカルシウムを補充することでPMSに関連する症状の発生率が改善する可能性があります。(1)
乳製品:ヨーグルト、牛乳、豆乳、アーモンドミルク
野菜:ほうれん草、ケール
タンパク質:豆腐、いわし、サーモン
マグネシウム
マグネシウムはGABAに作用しリラックス作用が期待できます。(3)
Fabio Parazziniらによる報告では、マグネシウムの欠乏がPMSや月経困難症、月経片頭痛などの症状に関連している可能性があります。(4)
種:かぼちゃの種、チアシード、カカオの実
ナッツ類:アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ
野菜:ほうれん草、じゃがいも、ブロッコリー、にんじん
豆類:黒豆、金時豆、枝豆
果物:バナナ、レーズン、アボカド、りんご
ビタミンB群
ビタミンB群は抗酸化作用や抗炎症作用をもち、セロトニンなどの神経伝達物質の調整に必要な成分です。(3)
とくにビタミンB1、B6の摂取量が多い女性では少ない女性よりもPMSを発症する可能性が低いという報告もあります。(6)
魚・肉類:牛レバー、鶏ささみ、鶏レバー、かつお、マグロ、酒
野菜・果物:さつまいも、赤パプリカ、バナナ、ほうれん草
穀類:玄米
(2,7)
肉類:豚肉
穀類:玄米
ナッツ類:落花生、アーモンド、くるみ
豆類:大豆、黒豆
(2,8)
まとめ
今回はPMSに効果があると報告のある代表的な栄養素とそれを多く含む食品をご紹介しました。
カルシウム、マグネシウム、ビタミンBなどの栄養素を十分に摂取することでPMS改善につながるかもしれません。
食事は薬ではないので、即効性はありませんが、日頃の食事から、これらの栄養素を意識したメニューを取り入れることで効果が期待できます。
そうなんだ!食べてみよーっと!
参考文献
(1)Arab A, Rafie N, Askari G, Taghiabadi M. Beneficial Role of Calcium in Premenstrual Syndrome: A systematic Review of Current Literature. Int J Prev Med. 2020;11:156. doi:10.4103/ijpvm.IJPVM_243_19
(2) Foods To Relieve PMS Symptoms
(3) 奥平智之,栄養精神医学からみた女性のメンタルヘルス,女性心身医学 J Jp Soc Psychosom Obstet Gynecol Vol. 28, No. 2, pp. 192-198(2023 年 11 月) https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspog/28/2/28_192/_pdf/-char/en
(4) Parazzini F, Di Martino M, Pellegrino P. Magnesium in the gynecological practice: a literature review. Magnes Res. 2017;30(1):1-7. doi:10.1684/mrh.2017.0419
(5) Siminiuc R, Ţurcanu D. Impact of nutritional diet therapy on premenstrual syndrome. Front Nutr. 2023;10:1079417. doi:10.3389/fnut.2023.1079417
(6) Anna Wald, MD, MPH, reviewing Chocano-Bedoya PO et al. Am J Clin Nutr 2011 May
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